現代日本語、古典日本語の従属節の性質のうち、主として「現代日本語の従属節のテンス基準時が、標準的とされる発話時・主節時以外にも数種あること、その一方で、基準時とすることを疑う先行研究もある中、主節時の基準時としてのステイタスが一定レベルで存すること」「現代日本語のトキに関する名詞的節の少なくとも一部が、内の関係・外の関係という図式ではとらえきれないこと」「従属節をとる抽象名詞の性質が、語彙的に3種に分かれること」「古典日本語における現実・非現実を反映する形態的対立が、一部連体修飾節においては中和すること」を明らかにした。
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