2017年度においては、主に二つの研究に注力した。第一に、これまでの研究成果をより一般理論的な観点から検討し、複文構文の考察を歴史的変化にも適用し、複文の文法化プロセスについて機能言語学の枠組みに基づいたモテデル化を試みた。8月にはRole and Reference Grammarの国際会議を東京大学駒場キャンパスにて開催した。第二に、今後のさらなる展開を視野に、認知・機能言語学の基本的課題について考察を行った。特にメンタル・コーパスの発想を取り入れつつ、認知言語学が対象とする文法知識とはいかなるものかについて考察を行った。
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