研究成果の概要 |
本課題研究で明らかになったのはつぎの点である。(i)共通日本語および東北・北海道方言の述語形成には、語根(Root)と複数の機能範疇主要部(v, Applicative, Causative, Voiceなど)が関わっている。(ii)文法化には、語彙範疇または機能範疇が構造的により高い位置に現れる機能化(functionalization)があるばかりか、逆に語彙範疇が語根化(radicalization)するものもある。(iii)韓国語にも潜在的に多重接辞形が存在する(中期韓国語や慶尚道方言)が、標準韓国語では音韻的縮約が起こり多重接辞が単純化した。また、語根化は進んでいない。
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