これまで、フランス語学の研究は書き言葉や直観テストに基づくものが多かった。話し言葉研究は現在のところまだ十分に進んでいるとは言えない。研究の進歩のためには大規模なフランス語話し言葉データの収集とその自動分析を可能にするアノテーションを施したコーパスの構築が急務である。本プロジェクトでは、フランスの専門家のアドバイスを受けつつ、自然なインフォーマル会話30時間分の録音と、その一部の転写、またこれまで10年以上にわたりTUFSが蓄積してきた会話データをもとに統語的、韻律的分析を進め、よりよいアノテーションの方策を研究した。その研究結果は国内外で口頭発表、出版された。
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