研究成果の概要 |
ドイツ語の心態詞と呼ばれる語群(例えば、doch, halt, ja, mal, schon, wohlなど)は、話し手の心の態度を表すと言われ、1960年代後半から現代言語学で注目されているが、その働きの本質は未だに解明されていない。当プロジェクトでは、ドイツ語の心態詞と日本語の終助詞(例えば、「よ、ね、な、か」など)を実際のデータに基づき体系的に比較した。その結果、3つの基本的な比較の基盤が設定された。それは、「話し手と聞き手の共有知識の調整」、「聞き手への訴えかけ」、「発話状況とその認識」である。私達が作ったこの言語運用モデルの枠組みにより、両者の共通点と相違点が体系的に明らかにできる。
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