本プロジェクトは、時制句の大人の文法と幼児の文法について、日本語と他言語を対照的に記述的・理論的に検討し、世界の多くの幼児言語に広くみられる主節不定詞現象が、時制の未指定な段階、あるいは時制句(ならびにその下の構造)が刈り取られているとする先行研究に鑑み、それが日本語などアジア言語においても見られることを提案し、その相同と相違を明らかにした。生成文法理論(ミニマリスト理論)において再分析し、その時期が、併合はできるがラベリングにおいて未指定な段階であると提案した。 研究成果は口頭発表、研究論文、ならびにより広い層の読者に向けて『日本語文法ハンドブック』として開拓社から出版した。
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