社会のグローバル化と国境を移動する人々の増加に伴い,社会をめぐる言語環境は益々多様化し,複雑になってきている。日本に居住する外国人の言語使用意識もこうした移動の環境とともに変化しつつある.本研究は異なる言語環境をもつ外国人移住者の日本語使用意識と習得問題を明らかにすることを目的とする。外国人居住者の様々な場面における言語使用と評価に関するアンケート調査を行い、また言語バイオグラフィー調査で報告される彼らの共時的・通時的語りを言語管理の視点から分析することで、異なる言語環境をもつ日本の外国人居住者の日本語使用や習得に対する意識、またその変化の方向性を明らかにした。
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