本研究のねらいは、①第二言語学習者が留学中に撮影した写真資料とライフストーリーインタビューデータの分析を通じて、留学中の第二言語アイデンティティの変容について状況論的観点から考察すること、②写真による映像ナラティブ研究法を開拓すること、にある。研究期間内には、長期留学者の写真の活動場面、被写体の種類、その経年的変化に量的・質的分析を加え、写真に基づくインタビューの分析結果と総合し、比較ケーススタディとしてまとめ、国内外の学会で発表し、学術雑誌に論文を公刊した。また、映像ナラティブアプローチに関心を持つ海外の研究者たちとの共同プロジェクトを開始した。これを土台に国際的研究に発展させていきたい。
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