本研究では、一般の教員が外国人児童生徒の言語背景に配慮した授業を作る力を高めるための研修について調査を行った。国内ではこのような研修機会は限られていることが分かった。英国では、教科担当教員と英語指導担当教員の協働によって一般教員に英語指導担当者の指導スキルを伝達する、パートナーシップティーチング(PT)という取り組みが行われ、評価されていた。PTの実施には学校等の組織的支援と担当者が対等に議論できる素地などが不可欠とされた。国内に導入するには、こうした状況を作ることに加え、イギリスと日本の授業づくりの過程、指導方法の違いに留意しつつ、具体的モデルを提示する必要があると考えられる。
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