本研究では、日本語初級レベルの助詞を扱った認知診断テストを開発した。認知診断テストでは、測定対象となっている領域・分野の学習や理解に必要な認知的要素(アトリビュート)を設定する必要がある。本研究グループは、国内外の大学で5回の実験を行い、9つのアトリビュートを設定し、それらのアトリビュートを測定できるテストを開発した。完成したテストを中国の大学にて実施し、認知診断モデルにより、各受験者の習得状況を推定した。さらに、フィードバック機能を備えたWebシステムを構築した。これにより、個々の学習者がシステム上で解答を終えた直後に、結果(各アトリビュートの習得確率)を提示することが可能となった。
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