研究実績の概要 |
本研究は、交付申請書に記したように、1)コーパスを用いて、日本語学習者の産出する述語形式の発達を調査し、従来第二言語習得研究で提案されてきた仮説を検証すること、2)対照中間言語分析と呼ばれる手法で習熟した学習者と日本語母語話者のコーパスデータの比較を行うこと、3)以上の成果を日本語教育に還元すること、の三点を目的とし、平成28年度の研究実施計画としては、「母語話者コーパスを用いた対照中間言語分析」と「研究成果の報告」を行うことになっていた。日本語丁寧体動詞の習得と発達に関して、平成28年度はおおむね上記の3つの目的を果たすべく、母語話者コーパスとの比較を含む対照中間言語分析に関する報告を以下の学会で発表した(3)と4)は発表が採択されたもの)。
1)「コーパスに基づく日本語学習者の丁寧体動詞の使用実態の分析」2016年待遇コミュニケーション学会秋季大会(2016年10月29日、於:早稲田大学)、2)「英語母語話者の日本語丁寧体動詞の使用実態:コーパスに基づく分析」2017 AATJ Annual Spring Conference (March 16, 2017, The Sheraton Centre Hotel, Toronto, Canada)、3)「韓国語を母語とする日本語学習者の丁寧体動詞の習得と発達:対照中間言語分析の観点から」2017年度日本語教育学会春季大会(2017年5月21日、於:早稲田大学)、4)「中国語母語話者の日本語丁寧体動詞の発達:コーパスに基づく分析」2017 The 11th OPI International Symposium (2017年8月5日、台湾淡江大学)
|