研究課題/領域番号 |
26370617
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
山下 由美子 創価大学, 学士課程教育機構, 講師 (90635294)
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研究分担者 |
関田 一彦 創価大学, 教育学部, 教授 (70247279)
望月 雅光 創価大学, 経営学部, 教授 (70284601)
清水 強志 創価大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (20409775)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 文章作成力 / 日本語力 / 苦手意識 / パラグラフライティング / マインドマップ / LTD / シラバス |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、大学生が書くことに苦手意識を持つようになる原因やその克服方法を明らかにし、書くことに苦手意識を持つ学生も取り組める標準的なシラバスの作成と教育手法の開発を目指すものである。この目的を達成するための平成28年度の課題は、「大学生の日本語力・文章作成力育成のための標準的なシラバスの作成」を目指すものであった。 そのため、文章表現系科目において、パラグラフライティング、マインドマップ、LTDを始めとする教育手法や指導法を取り入れ、書くことへの苦手意識を軽減・克服させながら書く力を育成するシラバス開発に向け、試行を行った。 レポート作成において、パラグラフライティング形式に当てはめていく「型」を指定し、敢えて自由度を制限することにより、書き方がわからないまま書き進めてしまうことを防ぐことができた。 レポートのテーマ設定時には、テーマ決めのためマインドマップを活用した。前後期の学期末に実施したアンケート結果(N96)から、「アイデアをたくさん出せるようになった」(90%)「レポート作成に役立った」(84%)「今後様々な文章を書くときに役立つ」(86%)との回答が得られた。 また、LTDを取り入れることで、課題教材の読解、関連知識や情報を個の学びに終わらせず、グループ単位での協同学習につなげることができた。 これらの教育手法や指導法等の協同学習を取り入れることで、レポート作成を孤独な作業に終わらせず、協同で作成していく体系を作ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
教育手法の一つであるマインドマップが書くことへの苦手意識軽減・克服にどう作用しているかの調査を他大学の共同研究者と2件行っている。それらの調査について、学会発表等を中心に行っていたため、まだ論文として仕上がっていない。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの発表してきた調査結果および継続して実施する調査結果も踏まえ、論文として発表を行っていく。 また、アンケート結果や振り返りシートから、レポート作成にマインドマップが有効であることがわかっている。そのため、マインドマップのeラーニング教材の改訂および充実にも努めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
時間割の関係や先方教員の都合もあり、予定していた視察に行けなかったため、視察のための旅費を消化できなかった。 また、SPSSの購入を見送ったため、設備費も消化できなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
引き続き共同研究者との事例調査や視察を行っていくため、旅費が増える見込みである。 アンケート分析のためのSPSS購入は、次年度を予定している。
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