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2014 年度 実施状況報告書

コーパス情報を利用した作文学習支援システムの開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 26370620
研究機関京都外国語大学

研究代表者

田中 道治  京都外国語大学, 留学生別科, 准教授 (70321271)

研究分担者 石川 保茂  京都外国語短期大学, キャリア英語科, 教授 (90257775)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード日本語教育
研究実績の概要

平成26年度計画していた目標ごとに概要を述べる。
(1)中級中期以上の学習者作文の収集を行い、語彙・コロケーション誤用情報を抽出する:研究開始前に十分な数のサンプル収集が終わったこと、研究上、学習者作文より日本語母語話者作文がデータとしての重要性が高いことを理由に、計画を変更し、日本語母語話者作文の収集に限った。
(2)母語話者作文の収集を行い、コロケーション情報抽出を行う:計画としては、27年度までに600サンプルを収集することになっているが、ほぼ計画した数のサンプル収集が終わった。現在、42名の母語話者(社会人20名、大学生22名)から合計471作文を収集した。研究開始前にすでに収集した107編を合わせ、578編となり、27年度は30編前後の収集を予定している。収集している作文は12種のトピック課題について600字から800字、1時間の制限時間という条件で書かれたものである。
(3)トピック別母語話者WEBコーパスを構築し、語彙・コロケーション情報を抽出する:これも27年度までの計画であるが、すべてのトピックでの簡易コーパス構築作業を行った。規模については検討が必要であり、必要に応じてそれぞれ拡大する予定である。母語話者作文コーパスと合わせ、トピック別語彙・コロケーション情報の抽出を行うが、2つのトピックについて試行した。
以上の通り、平成26年度に計画していた内容で一部変更があったものの、それ以外はおおよそ計画通り、あるいはそれ以上に進展している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究の目的には3段階の目標を掲げたが、26年度はその第1段階である作文サンプル収集、コーパス構築、そのコーパスからの重要語彙・コロケーション情報の抽出であった。研究開始前にすでに終了していた作業内容を省略するという変更はあったが、それ以外は「研究実績の概要」に述べた通り、おおよそ計画通り、あるいはそれ以上に進展している。

今後の研究の推進方策

本研究の最終的な目的は、学習者、母語話者の作文、WEB上のデータをサンプルとしたトピックごとのコーパス、そしてそれらから抽出された語彙・コロケーション情報、誤用情報などを利用した「作文支援システム」を開発、評価することである。
本研究開始前までに行ってきたサンプル収集、分析作業などから判断し、本研究の目的である「作文支援システム」に組み込むデータとしては、母語話者産出のデータ、それから抽出される情報を主とし、学習者産出データから得られる誤用情報は付加的な情報とすることにした。
平成27年度(本年度)の目標は、「作文支援システム」に組み込むことになる、作文支援に最適化された語彙・コロケーション情報(学習辞書)の作成である。母語話者作文コーパス、WEBコーパスから抽出された重要語彙・コロケーション情報に加え、学習者作文コーパスから抽出された誤用情報も学習辞書の内容の一部となる。
平成28年度(最終年度)は、それまでに収集されたデータ、作成された辞書などを組み込んだシステムを開発し、評価、公開する予定である。

次年度使用額が生じた理由

すべての支出費目において、計画していた支出予定額を実際の支出額が少しずつ下回ったために生じた残額である。

次年度使用額の使用計画

27年度も継続する、データ収集のための「人件費・謝金」として使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] 母語話者作文コーパス利用重要語彙抽出の試み ―「地球温暖化」「世界共通語」をトピックとして―2015

    • 著者名/発表者名
      田中道治、上宮真理子、河野美抄子、白鳥文子、塚田智冬
    • 雑誌名

      『日本語・日本文化研究』第21号

      ページ: 41,63

    • 謝辞記載あり

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公開日: 2016-05-27  

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