研究実績の概要 |
平成26年度はCALPの育成を意識したCAN-DOリストの開発することが目的であり,そのための調査・研究を行った。 目的:比較的習熟度の低いレベル(A1,A2,及びB1)におけるCALPの育成を意識した暫定版CAN-DOリストを開発する。 調査協力者:中学・高校・大学英語担当教員(計50名) 調査の内容:(1) CALPやリテラシーに関する専門書及び論文(Chamot, 2009; Gunderson, D’Sylva, & Odo, 2013)などを参考に,習熟度の低いレベルの学生のCALPを育てるのに必要なディスクリプターを作り,暫定版CAN-DOリストを策定した。(2)新しく作成したディスクリプターの精微化を行うため,教員によるディスクリプターの並び替え調査(尾関, 2013)を実施した。調査では,リーディング,ライティングのなかのカテゴリー(例えば,ブックレポート,短いエッセイなど)ごとに作成したA1, A2, B1(それぞれのレベルでさらに,2つのレベルに細分される)のディスクリプターをそれぞれの紙に書き,カテゴリーごとに,教師にレベルが低いと思われるディスクリプターから高いと思われるディスクリプターの順に並べ替えをしてもらった。同時に,意味がよく理解できなかったディスクリプターについて記述してもらった。(3)教師による並べ替え調査の結果,レベルを間違える教師が多かったディスクリプターについては,レベルを調節し,意味がよく理解できなかったディスクリプターの表現を変えて,暫定版CAN-DOリストを策定した。
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