研究課題/領域番号 |
26370641
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研究機関 | 京都外国語大学 |
研究代表者 |
齋藤 榮二 京都外国語大学, 国際言語平和研究所, 客員研究員 (60162187)
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研究分担者 |
石川 保茂 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (90257775)
山本 玲子 大阪国際大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (60637031)
里井 久輝 龍谷大学, 理工学部, 准教授 (70388643)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 小学校外国語活動 / 複合言語教育 / 教材開発 / 学習シラバス |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、小学校外国語活動・国語科による複合言語教育ソリューションプログラムを開発し実践することである。昨年度、小学校教員及び生徒を対象に調査を行い、言語教育という俯瞰した視点からの問題点・ニーズ分析を行った。その結果、特に文字と音の関係において、日本語と英語の共通点・相違点を明示的に指導するタスク開発の必要性が明らかになり、「小学生に対する初めての英語の文字導入」と位置づけたヘボン式ローマ字の教材を開発した。今年度は、研究協力校の小学3年生国語の授業内で、実際に開発した教材を使用してヘボン式指導の実験を実施し、訓令式を指導している他の小学校との比較の中で、開発した教材の有効性を実証することができた。また、ヘボン式ローマ字が何のためにどのような経緯で生まれたのかを、生徒だけでなく小学校教員も理解しておらず、理解するための手立ても存在しないこと、またそのことが教育現場で訓令式との混同・混乱を招いていることが明らかになったため、ヘボン式ローマ字が生まれた経緯を題材とした絵本を、新たな教材として開発した。英語・国語の壁を排した抜本的な言語指導の効果を実証した研究成果を生かし、どの言語でも共通する言語能力の育成を実現するための国語・英語一貫した学習シラバスを開発し、それに沿った国語・英語一貫Can-Doリストを作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
小学校外国語活動・国語科による複合言語教育ソリューションプログラムを開発し、必要な教材開発をすることができ、最終年度に実践・実証をする段階まで順調に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
来年度においては、開発した教材を使った実験対象をさらに広範囲に広げ、その効果を実証すると共に、効果的な指導法を確立する予定である。また、本年度開発した国語・英語一貫の学習シラバスと国語・英語一貫Can-Doリストに基づく言語教育指導を研究協力校において実施し、その成果を教員・生徒を対象とした事前・事後調査により実証することで、小学校外国語活動・国語科による複合言語教育ソリューションプログラムを完成させる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた教材の印刷のための校正作業が遅延したため。
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次年度使用額の使用計画 |
来年度中に校正作業を完了し、印刷する予定である。
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