研究課題/領域番号 |
26370642
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研究機関 | 京都ノートルダム女子大学 |
研究代表者 |
鷲見 朗子 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 教授 (20340466)
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研究分担者 |
鷲見 克典 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70242906)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 外国語(中・英・仏・独除く) / 教授法 / 動機づけ |
研究実績の概要 |
本研究の目的を達成するためには動機づけアラビア語方略を策定し、その効果を検証する準備が必要である。当該(26)年度はその方略を実行するためのアラビア語夏季集中講座合宿およびそこで実施する質問紙調査の準備を行い、翌年度の実施に備えた。地味な作業が多かったが、これらの準備が周到に行われることが本研究の実質的な成果につながるので、実りある本研究計画の初年度となった。 動機づけアラビア語方略プログラム、つまりアラビア語夏季集中講座合宿に関しては、連携協力者とともに準備・計画のための打ち合わせを計3回行い、27年度のための教師の選考、会場と日程の選定が完了している。受講者の募集も26年度に開始し、現在も引き続き行っている。質問紙調査に関しては、調査項目の見直しや研究倫理の申請に必要な書類の作成を行った。調査項目は多肢選択法にくわえ、自由回答法を用意した。代表者の本務校である京都ノートルダム女子大学の研究倫理審査委員会に申請し、26年度内に無事承認された。海外のアラビア語教育機関の調査に関しては、モロッコのアラビア語教育機関を訪問し、授業の視察ならびに教師との意見交換を行い、そこで得たカリキュラムや教材の情報を、27年度に実施する動機づけアラビア語方略プログラムの計画にいかすものである。アラビア語ティーチングワークショップを27年度に実施することを決め、講師を選び、日程と内容について検討した。 以上のように、引き続く27年度、28年度につながる成果をあげることができた。なお、連携協力者は大阪大学依田純和講師、大阪大学福田義昭講師、京都大学竹田敏之非常勤講師である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
なぜなら、本研究の要となる27年度、28年度に実施予定の動機づけアラビア語方略プログラム、つまりアラビア語夏季集中講座合宿、および質問紙調査の準備が順調に進んでいるからである。教師は豊富なアラビア語教育経験を備えた日本人3名(研究代表者と連携協力者2名)とアラブ人3名をすでに選考ずみである。アラブ人教師は米国やエジプトなどの大学で長年アラビア語を外国人に教えているエジプト人講師2名とシリア人講師1名を予定している。会場として、受講者と教師の全員が寝泊まりでき、授業の環境も整備された京都府内の施設を予約した。同会場には文化活動を行うことのできる部屋や施設も完備されている。プログラム内容としては、レベルの設定と設定方法、教師の担当配置、授業の時間割について計画を終えた。アラブ文化アクティビティについては、書道・料理アクティビティのために外部講師に依頼済みで、ほかのアクティビティは、講座の講師によって実施する予定である。受講者募集のためのホームページ作成・公開を終え、フライヤー作成・配布を開始した。 質問紙調査については、研究デザイン、質問紙の調査項目(多肢選択法1種類、自由記述法2種類)、データ収集方法の詳細に加え、個人情報保護、インフォームドコンセントについても京都ノートルダム女子大学研究倫理審査委員会の承認を得た。 アラビア語ティーチングワークショップについては、26年度アラビア語夏季集中講座合宿の直前に実施し、集中講座に教師として参加する講師にとって良きインセンティブになるよう、またほかの参加者にとってもたとえば27年度後期(秋期)以降のアラビア語授業の実践に生かせるように計画した。これに関しても参加人数が多くなるようフライヤー作成を準備した。 以上のことから、本研究の26年度達成度はおおむね良いと言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後の推進方策については、基本的には当初たてた計画通りに行う。今後の一番の目標は、27年度に実施するアラビア語夏季集中講座合宿が大きな問題なく実施されることである。そのためには、まず研究計画に沿った授業内容と文化アクティビティの充実と受講者数の確保が重要である。これらを達成するために最大限の努力を行う。授業内容と文化アクティビティの充実については、できるだけ多く、中身の濃い打ち合わせを行い、教材や手法の実践の準備を怠らない。受講者数の確保は、質問紙調査に必要な対象者数を得るためにも大切である。ホームページの開設やフライヤーの配布などによって積極的に受講者の募集活動を進めるが、たとえば受講者数が目標とした数に達しなければ、受講者の2次募集を行い、なるべく目標数に近づけるようにする。万一、27年度と28年度の同講座の実施後、両年度合わせても目標数に大幅に満たない場合は、29年度にも同講座を実施する可能性も考えている。 また、当初の予定どおり、27年度実施のアラビア語夏季集中講座合宿の成果および反省を踏まえて、28年度の同講座の計画を若干調整する。
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次年度使用額が生じた理由 |
調達方法の工夫などにより、経費の節約が当初の計画より可能になったため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度に予定しているアラビア語集中講座合宿実施のための経費が当初の予定よりかかる可能性があることから、その経費に使用する。
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