研究課題/領域番号 |
26370654
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研究機関 | 木更津工業高等専門学校 |
研究代表者 |
瀬川 直美 木更津工業高等専門学校, 人文学系, 准教授 (00280321)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 語彙学習 / COCET2600 / 繰り返しの学習 / 語彙学習の体系化 / 科目に特化した語彙学習 / 自律的な学習 / 科目を横断した語彙学習 / プレゼンテーション |
研究実績の概要 |
平成29年度は、主に、平成27年度から行っている『COCET2600』を用いた科目を横断した語彙学習の取り組みを、本研究者が所属している学校の同僚(英語科5名)の協力を得ながら、継続して実践研究を行った。平成28年度に行った実践研究において、アルファベットが7文字以内の短い語彙については、改訂した学習計画に基づいた語彙学習(複数の英語の科目において同じ範囲の語彙学習を繰り返して行う)を行ったグループが、従来通りの語彙学習計画を行ったグループ(科目によって学習範囲が異なる)よりも、語彙の定着に効果があるということが明らかになった。その検証結果を受け、平成29年度は、異なる科目間で繰り返して語彙を学習することが、語彙の長さの違いにより語彙の定着にどう関係しているかという検証を行うことを目的とした。その結果、8文字以上の長い語彙に関しては、繰り返しの語彙学習においても7文字以下の短い語彙よりも効果が見られなかった。また、平成28年度の研究対象者が、統制群と実験群において学年が異なっており、学習範囲も異なっていたため、平成29年度は、学年を入れ替えて、再度同様の調査を実施して検証を行った。 さらに、知識として得た語彙力を実際に使用する機会を学習者に与えるひとつの方法として、英語のプレゼンテーションを取り入れた授業実践を予定しているため、平成29年度は、そのパイロット研究として、一般特別研究セミナーという少人数に対して行っている講座で実践を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
科目を横断した語彙学習の取り組みについては、平成27年度と平成28年度の研究において、ある程度の研究成果を出すことができている。最終年度である平成30年度は、その研究成果をまとめ、学会や研究大会、勉強会などで積極的に発表し、論文を投稿していく予定である。 一方で、平成29年度から始めた「語彙学習を生かしたプレゼンテーションの授業実践」と「COCET2600と外部試験との関連性についての調査」などの研究については、まだ成果がでていない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は、本研究の最終年度となるため、これまでの研究成果をまとめ、所属している学会や研究会などで発表していくことを主な活動としていく予定である。それと同時に、平成29年度から取り組み始めた、語彙学習を生かした英語のプレゼンテーションの授業実践を継続して研究していく予定である。 さらに、研究補助の人員が足りずに実施できていない「COCET2600に掲載されている単語と外部試験に使用されている単語の関連性の調査と分析」についても研究補助員の協力を得ながら実施していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究補助員の人員確保ができなかったため、その人件費として使用する予定だった予算の使用がなかった。平成30年度は、実施するアンケートや研究調査テストなどのデータの打ち込みを主に補助してもらう補助員の確保が可能なため、その予算として使用する予定である他、研究最終年度となるため、出版物に関わる構成や知識提供などの謝金が生じてくる。その使用も予定している。さらに、平成29年度は、予定していた出張旅費が少額で済んだが、平成30年度は、研究最終年度であるため、研究成果を発表する機会が多くなる。その出張旅費として使用する予定である。
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