研究課題
本研究は韓国語教育従事者グループ(研究代表者の金善美が統括)とシステム開発者グループ(研究分担者の神谷健一が統括)に分かれて活動した。本研究では、開始当初の平成26年から日本語母語話者を対象とする高等教育における初・中級段階にある韓国語学習者のための辞書引き支援ツール開発を試みることで、Web対応授業支援システムWebOCMへの搭載を目指す研究を行った。したがって外国語学習において、初級の段階での学習が効果的と考えられる頻度の高い単語や文法事項の学習に焦点を絞り取捨選択を行った。高等教育における韓国語学習者の特徴として、英語とは異なる初習外国語かつ非専攻言語である点から一定のレベルに到達するまで辞書利用に入る余地がほぼなかった。しかし近年、スマートフォンで利用できる無料の辞書も登場したことや、AIを利用していると思われる機械翻訳の急激な進化に伴い、当初の研究計画を見直す必要が生じたと判断した。そこで研究代表者の金善美と研究分担者である神谷健一の両氏による意見交換により、教室内で利用できる授業支援システム開発に力を入れることで教室内での授業実践をより行いやすい、かつ使いやすいシステムの開発をデータベースソフトであるFileMakerを利用して行うこととなった。研究実績の総括の概要としては、平成28年度以降は文字学習の支援を効果的に進めることができるデーターベース利用型ツールの開発を継続して行い、平成29年3月にはe-Learning教育学会にて口頭発表『韓国語教育におけるハングルフラッシュ型提示ツールとして実践利用』を行った。平成29年9月には、日本の大学で韓国語教育に携わっている韓国語教員の集まりである日本韓国語教育学会でツールを紹介するとともに、実際に教室内で実践する際の利点などの報告を行った。今後、平成30年度発行予定の学会誌に総括の掲載を目指している。
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http://www.oit.ac.jp/ip/~kamiya/kor/index.html