研究実績の概要 |
本研究は「視覚障害児童の外国語活動における二次元ドットコードの活用と触図教材開発の研究」(平成23年度基盤研究(C))の継続研究である。特別支援教育では、共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システムの構築が推進され、これまでの取組を踏まえた「日本型インクルーシブ教育」が提言されるところである。特に視覚障害児童には音声教材の整備充実が求められている。平成23年度に必修科目となった小学校外国語活動の教材「英語ノート」は平成24年度からは「Hi, friends!」に変更となった。本研究は、これまでの二次元ドットコードと触図を活用した学習プログラムの研究成果を応用し、小学校外国語活動の新教材である「Hi, friends!」に対応した新コンテンツの学習モデルを、支援機器の汎用性とアクセシビリティの保証も視野にいれ、構築することにある。 本研究のねらいは、日本型インクルーシブ教育に向けた資格障害児童への音声教材の充実を図るために、障害種に合った教材の提供にある。必修科目となった小学校外国語活動は健常児への指導研究は行われているが、特別支援学校の児童には至っていない。本研究では補助教材としての工学機器と触図教材の活用で青眼者と同等の教育情報が保障されることである。 本研究の実績として、平成26年度に「小学校外国語活動5年生用Hi, friends! 準拠音声ペン教材 Hello English 1」を作成、平成28年度に「小学校外国語活動6年生用Hi, friends! 準拠音声ペン教材 Hello English 2」を作成した。完成した教材は、小学校外国語活動の副教材として利用してもらうために東北6県にある盲学校7校に配布した。
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