言語ポートレートは、いろいろな言語と自分の関わりをあらわす自画像である。 複数の言語リソースをレパートリーに持つ人々は、相手や状況により変動するリソースの価値の見込みとアイデンティティの戦略にもとづき、コミュニケーションを工夫する。言語ポートレートは、言語リソースの価値変動のなかで経験した葛藤のふりかえりや、複層的なアイデンティティの意識化をうながすことで、そうした創造的なコミュニケーション力の発展を助ける。また移動の経験によるポートレートの変化を追う調査により、その力の発展の例示を引き出すことができる。
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