最終年度の28年度は,主に①異文化の人と積極的なコミュニケーションを取る態度を育成する指導法,②効果的な異文化間交流プログラムの策定,③特に苦手とする学生に最低限の英語力獲得を目指すリメディアル教材と指導法の検討を中心に行い,④自律した学習者を育てる異文化理解インターンシッププログラムの構築については新たな視点,CLIL(内容言語統合型学習)に関する研究を始めたため,それについての知見を取り入れて検討した。 まず,①については,ドラマを英語教育に利用するワークショップに参加し、またインプロを授業に取り入れる方法を紹介するワークショップの研究会を開催した。②については,新しい勤務先大学でも海外との交流を進めており、単位互換制度等はすでに確立してはいるが、留学する学生も多くなく、また外国からの留学生も少ないこともあり、外国人学生と共に学ぶ協同学習を取り入れた教育プログラムを開発するには至っていない。但し、授業外の地域貢献活動として留学生と日本人学生が協力して異文化理解を地域に広める活動の支援を開始した。また、①の目標である「異文化の人と積極的なコミュニケーションを取る態度を育成」するには、年少の内から交流の機会がある方が望ましいと考えられたため、小学校で異文化間交流をする学校の先生と協力して、協同研究を始めた。また,前任校で行った学生の海外留学意識についての論文は投稿後何度か修正が入ったが出版予定である。また,企業に対するグローバル動向に関する論文は、前年度執筆した論文の英語版を執筆した。一方、③については,前年度報告書を執筆したもののまだ出版に至っていないため出版先を変更するなどして急ぐ。④については,現勤務校でも、海外でのインターンシップを体験できるほど英語の得意な学生は多くないため、実施は難しい面があるが、国際交流委員会などの大学の組織と連携して今後も可能性を模索する。
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