研究課題/領域番号 |
26370729
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
中山 晃 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 准教授 (70364495)
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研究分担者 |
三浦 優生 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任助教 (40612320)
吉田 広毅 常葉大学, 教育学部, 教授 (40350897)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 外国語活動 / 英語教育 / 特別支援学級 / 早期英語教育 |
研究実績の概要 |
本研究課題では、特別支援学級においても実施されている小学校外国語活動に関して、特に情緒・発達障害等の児童の特性に応じたアクティビティ開発・実践とその教育的効果の評価方法を中心に、情緒・発達障害児童の外国語習得支援方法とその教育的効果に関する文献調査、障害と特性に応じたアクティビティ開発とその試行、そして、ルーブリックを含めた質的記述と客観的指標の導入による教育的効果の評価とその検討を、4年間で行う事ことを目的としている。なお、研究次年度である平成27年度においては、予備ルーブリックの作成を中心に行った。研究初年度(前年度)の研究成果を踏まえ、予備ルーブリック作成の基本方針を合理的配慮に基づいて策定し、その方向性を学会で発表した(平成27年度第二回大学英語教育学会中四国支部研究大会)。その際に得られた意見やコメントを踏まえ、予備ルーブリック(案)を作成し、年度末の科研課題研究会(特別支援学級での外国語活動に関する研究会)において披露し、さらなる修正を行った。作成された予備ルーブリックには、継続的に障害と特性に応じたアクティビティ開発に利用できるよう、ルートマップ的視点を導入し、また評価者(授業者、教員等)だけでなく、児童自身が、学習の進捗状況を把握できるようにシンプルかつ具体的な文言で作成を試みた。現状では、予備的ルーブリックとして、次年度における実践を踏まえて柔軟に改変できるように網羅的な評価票であるが、様々な特性に幅広く対応できるものとして有効な予備ルーブリックを作成することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していたプロジェクト(特に予備版のルーブリックの作成)について、過不足なく遂行できているため。
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今後の研究の推進方策 |
当初策定した研究計画通りに、迅速かつ丁寧に研究を進める。具体的には、心理検査(K-ABC等)を導入する際に、児童の特性と困り感の把握の他、それぞれの児童のコミュニケーション上の課題を外国語学習と有機的に結びつけ、効果的な検査結果の利用を試みる。アクティビティ開発においても、上記の結果を踏まえて改良し、また、評価に使用するルーブリックについても、適宜、項目を加筆・修正するなど、よりよいものにする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
学会発表及び研究打ち合わせに際し、東京・大阪で開催される研究会よりも、愛媛県で行われる研究会の方が研究・発表内容ともに合致していたため本研究課題にとっても、さらに費用上の経済性という点においても有意義であると判断した。また、打ち合わせに関して、中四国圏の研究者を交えて行うことになったため、移動距離とその移動のかかわる人数を考慮して、代表者の所属機関である愛媛大学で行うことが同様に有意義であると判断した。これらの事由により、研究遂行上の優位性を最優先に考慮したことにより、差額が生じ、次年度使用額が発生することとなった。
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次年度使用額の使用計画 |
差額分の未使用額については、旭川での研究授業に関して、授業参観と助言の回数を充実させるなど、本研究課題の促進のために使用する予定である。なお、基本的には当初の研究計画に沿って事業を進め、予算の過不足が生じることのないように十分留意した研究費の使用に努めるとともに、次年度の研究を遂行する。
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