研究課題
本研究は,解釈主義的視点・枠組みを用いて,「大学の英語科教職課程で身に付けるべき力」に関して提言を行うことを目的とする。本目的達成のために「英語教員(になるために)は何をどのように学ぶのか」という教員の専門性と成長を理論的に,教職課程における「学び」の実態を文脈的に探究することにした。教員の専門性規準・基準を設けている諸外国の実態から,小・中・高を通して育成するべき「グローバル・リテラシー・国際対話力」育成のための示唆を得ようとするものである。具体的には,米国と豪州では規準・基準に即した教員免許制度とそれに基づく教員養成プログラムが存在している点に着目し,(1)米国,(2)豪州,(3)日本を対象国とし,各文脈での教職課程での学びの実態にはどのような相違があるのかを見るために,カリフォルニア州立大学ノースリッジ校(CSUN),ノースサウスウェールズ州ウーロンゴン大学(UOW),東海大学,和光大学の計4校にて調査を行った。CSUNとUOWに関しては,各大学への訪問調査に加えて,履修生と修了生(教員養成プログラムやTESOL修士課程プログラム)に対して質問調査やインタビュー調査,また, UOWの教育実習の受け入れ先である公立小学校2校の授業見学や教員へのインタビューも行った。日本の大学については,授業の補助教材としてポートフォリオを履修生に配付し,彼らの省察の記録を対象とした経年調査(3~4年次)を試みた。当初の研究計画では,研究期間(2014~2016年度)において得られたデータの収集・分析を進める予定であったが,初年度にCSUNとUOWのそれぞれの倫理委員会に対して「人を対象とする研究」申請を行ったことに端を発した研究計画全体の調整の結果,2017年1月に研究延長申請を行った。研究4年目の2018年度には前年度までに収集したデータ分析を中心に進め調査結果をまとめるようにした。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件)
東海大学課程資格教育センター論集
巻: 第16号 ページ: 1-15
東海大学教育開発研究センター研究資料集
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和光大学表現学部紀要
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東海大学国際教育センター所報
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JACET 言語教師認知研究会 研究集録 2017
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