研究課題/領域番号 |
26370746
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
近藤 悠介 早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 准教授 (80409739)
|
研究分担者 |
中野 美知子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 名誉教授 (70148229)
吉田 諭史 早稲田大学, 付置研究所, 助教 (00608838) [辞退]
石井 雄隆 早稲田大学, 大学総合研究センター, 助手 (90756545)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 発話自動採点 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は発話能力の育成に焦点を当てた英語教育プログラムにおける発話自動採点システム導入の可能性を検討することである。平成26年度では発話自動採点システムで使用する項目を作成し、平成27年度ではこれら項目を用いて発話データを収集し、発話自動採点システムを導入しようとしている英語教育プログラムの教員が収集した発話データを評価した。評価が付与された発話データを用いて、自動採点システムを構築した。 音声認識技術を用いて学習者の発話を音声からテキストに変換する。外国語学習者と母語話者では発音、韻律が大きく異なるため、本研究で対象とする日本時英語学習者の音声を用いて音響モデルを作成した。初期モデルにおいては研究代表者がこれまでに収集したイソップ童話の『北風と太陽』を111人の英語学習者が読み上げた音声データを用いた。また、音響モデルの訓練には本研究で収集した172人の英語学習者の発話17819発話を用いた。 平成26年度までに作成した談話完成タスクを用いて、発話データを収集した。40問の談話完成タスクに対し63人が発話データを提供した。121回の未解答を覗いた2339発話に関して14人の評定者が評価した。この発話データの特徴を分析し、評価と発話の特徴量を検討し、自動採点システムを構築した。本システムではBag-of-wordsモデルを利用して発話に出現する単語をベクトルとして扱い、サポートベクターマシン(Support Vector Machine: SVM)およびナイーブベイズ分類器(Naive Bayes Classifier)を用いて評価を予測した。交差検証を用いてSVMおよびNBCそれぞれの予測精度を推定した。ともに74%程度の予測精度であった。本研究で採用した手法は発話自動採点システムにおける評価の予測方法として有用性があると判断した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
発話データの収集、システムの構築が予定通り進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
平成28年度はこれまで構築した自動採点システムを実用化するための準備をし、平成29年度には実装しシステムの評価実験を行う予定である。
|