研究課題
基盤研究(C)
日本古代の産業構造について、首都という場との関係、国家という組織との関係の2点に留意して考察した。前者については、手工業や商業が、官衙や貴族に対する奉仕関係の枠組みや公共空間のなかに存在したことを解明した。後者については、律令制下の技術労働編成が、開発や造営という国家の公共的事業を背景として形成されたことが明らかになった。また、諸国の産物に注目することによって、律令制収取に先行するシステムや、中央政府の需要に規定された収取のあり方を考察した。
日本古代史