本研究は奥能登の町野地区に所在する結衆と呼ばれる真言宗のグループ寺院を対象とした。寺院の所蔵する歴史的資料の調査を行い、それらをデータベース化し、結衆寺院組織の歴史的変遷や地域の特色を考察することを目的とした。 3年間で町野結衆寺院10か寺の調査を行い、所蔵資料のリスト、確認された僧侶のリスト、各寺院の住職のリストを作成した。また、町野結衆の歴史的変遷、資料の伝来、文化財保護、他地域の真言宗寺院との関わり、奥能登近世の信仰圏などについて考察した。こうした成果を公開シンポジウムの実施、研究成果報告書の制作を通して公開した。
|