研究課題/領域番号 |
26370817
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
柴田 大輔 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (40553293)
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研究分担者 |
山田 重郎 筑波大学, 人文社会系, 教授 (30323223)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | アッシリア / メソポタミア / 楔形文字 / アッカド語 / テル・タバン / シリア / 国際研究者交流 / 多国籍 |
研究実績の概要 |
本年度は当初の予定通り個別課題の研究に取り組むとともに、平成28年度に開催を予定していた国際会議を前倒しで実施した。 個別課題の研究:前二千年紀後半のマリ国にフォーカスを当てながら、アッシリアの属領統治政策に関する諸問題の研究に取り組んだ。そのうち、アッシリア王の巡行と外交、地方行政の文書作成におけるアッシリア方式の導入と在地方式の存続、地方における祭儀政策の研究についてはその成果の一端を複数の英語論文にまとめ、Zeitschrift fuer Assyriologie und Vorderasiatische Archaeologie(独国)、Journal of Cuneiform Studies(米国)などの欧米の国際ジャーナル、献呈論文集などの書籍において国際学界に向けて公刊した。一部は現在印刷中であり、平成28年度に出版される。これらの研究のため、平成27年9月にハイデルベルク大学において研究滞在した。また、アッシリア王の巡行に関する論文はJaume Llop(ベルリン自由大学)と共同で執筆した。 国際会議:当初の計画では最終年度に関連する国際会議の開催を予定していたが、計画よりも研究が進展したため前倒しで平成28年3月に会議を筑波大学において開催した。会議は特に祭儀伝統を主題化し、専門分野に携わる仏・独・米・日の研究者とともに遂行した。その成果は平成29年度に研究書として公刊する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
個別課題の研究が当初の予定より進展したほか、平成28年度に予定していた国際会議を前倒しで開催できた。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きアッシリアの属領統治行政に関する個別課題の研究に取り組む。また、当初は最終年度に予定していた国際会議を前倒しで開催できたうえ、さらなる国際共同研究がこの会議を通じて可能になった。このような共同研究のため、8・9月に独国と英国に研究滞在する。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度開催予定だった国際学会を本年度中に開催できる運びになったため、400,000円分を前倒し請求したが、出張滞在費を当初の予定よりも安価に抑えることができたため132,920円残高が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度に開催した国際学会と連動した共同研究を平成28年8・9月にドイツ連邦共和国ハイデルベルク大学で実施できることになったため、その渡航費に用いる。
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