研究課題
平成28年度は、国際共同研究強化の科研費を得て、研究拠点をドイツのミュンヘン大学に置き、共同研究者との共同研究を進めつつ、基研究である本研究の一層の発展に務めた。北イスラエル王国時代末期について記された新アッシリアの王碑文の読解を進め、列王記下17章のルキアノス系写本の検討と古ラテン語訳の比較検討を行い、同箇所のより古い『旧約聖書』本文の再構成を行った。8月にはイスラエルにて、研究テーマ関係する遺跡の訪問と資料収集・分析を行い、9月にはブルガリアにおいて、関連する交易資料について収集した。研究成果は、2016年7月のソウルのSociety of Biblical Literatureの国際会議、2016年9月のステレンボッシュのInternational Organization for the Study of the Old Testamentの国際会議で発表したほか、6月にライプツィヒ、10月に杭州と上海、12月にマインツ、そして3月にパリのコレージュ・ド・フランスでそれぞれ招待講演として発表した。また、2017年3月にミュンヘンにおいて開催した国際会議「The Last Days of the Northern Kingdom of Israel」で20名弱の海外の研究者と本研究の成果について討議した。この成果は、ドイツの出版社から英文で出版(編者)される予定である。この他、研究成果を和文、英文数本の論文にまとめ公表した。とりわけ「北イスラエル王国時代末期の歴史的研究序説」は、本研究が取り組む問題点を指摘し、扱うべき史料や方法論を論じた基礎的な研究の成果である。
すべて 2017 2016 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件、 招待講演 7件) 備考 (1件)
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http://www2.rikkyo.ac.jp/web/shasegawa/