研究課題/領域番号 |
26370844
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研究機関 | 大東文化大学 |
研究代表者 |
小尾 孝夫 大東文化大学, 文学部, 講師 (90526675)
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研究分担者 |
永田 拓治 阪南大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (40623393)
岡田 和一郎 京都府立大学, 文学部, 共同研究員 (40721634)
村井 恭子 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (50569291)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 東部ユーラシア史 / 魏晋南北朝 / 政治史 |
研究実績の概要 |
本年度は、6月25日・26日、神戸大学にて、第1回の研究会と研究打ち合わせを行った。1日目、東洋文庫の海外訪問研究者の徐沖氏(復旦大学)を招き、「通往三省制之路:結構与制度」と題する報告を行っていただいた。2日目は、日本学術振興会PDの齊藤茂雄氏に、唐の草原支配とその後の影響の問題から、当該時代の新たな時期区分について報告いただくとともに、終了後、今後の研究の打ち合わせを実施した。 本科研では、3年間、研究会等での議論を通じて、魏晋南北朝の政治史を王朝史の枠組みではなく、より大きな歴史的な視野での東部ユーラシア史のなかに位置づけ直すことを目指してきた。その結果、各時代において一見国内的な政治事件に見える事件の背後に王朝の枠組みを超えた多元的な世界の影響があることを新たに推察し得た。また、本科研のもうひとつの目標でもある中国魏晋南北朝政治史の新たな叙述方法の提案についても、今少し議論を必要とはするが、提案実現の可能性のあることをメンバー間で相互に認識することができたように思われる。今後の研究の方向性を見定めることができたと言えよう。こうした成果や我々の問題意識については、連携研究者である東京大学の佐川英治氏と共催した国際シンポジウム「中国中古史像の再検討」(東京大学、2016年9月18日)などの場において、学界にも発信した。 さらに、代表者は本科研の成果と問題意識を国際的なものにするべく、7月23日・24日に中国上海師範大学で開催された第四届中国中古史前沿論壇に参加し、「劉宋文帝元嘉七年北伐与欧亜大陸東部局勢」と題する報告を行っている。
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