研究課題/領域番号 |
26370848
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大峰 真理 千葉大学, 文学部, 教授 (70323384)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 近世フランス / 海港都市ナント / 海運業者 / プランテーション経営者 / 船舶艤装申告書 / 公証人文書 / 教区簿冊 |
研究実績の概要 |
平成28年度の主要な研究計画は、①一次史料(公証人文書、海事裁判所文書、教区簿冊)の調査と②ナントによるアンティル諸島貿易に関する研究を進めること、であった。このうち①については、調査のために現地への渡航を計画したが、2016年7月に発生したテロ事件の影響を受け断念せざるを得なかった。一方、各文書館が進めている史料デジタル化の進捗状況を精査して、日本国内からも閲覧可能な史料を可能な限り収集し、整理した。その結果、研究計画の②について、海運業者とさとうきびプランテーション農園経営者(または代理人)との関係を実証的に描出することができ、2017年3月29日に国内の研究会において学術発表を行なうことができた。現在は、同発表内容を学術雑誌に投稿する論文として執筆中である。 本研究の目的は、1969年以降行なわれることがなかった網羅的な史料調査と整理をすすめ、記録情報を数量的に処理して18世紀前半のナント海運業の実像を解明することであるが、平成28年度までに行なったすべての作業はこの目的のために有機的に結びついており、個別論文の発表と単著執筆という成果に到達できると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現地での史料調査を断念しなければならなかったとはいえ、デジタル化された一次史料を閲覧することが可能であったので、当初の研究計画をおおむね実施できている。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、これまでの研究成果を個別論文としてだけでなく、単著として出版するための作業を進める。これは、「研究成果公開促進費」事業として申請するための作業となる。
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