本研究の研究成果として、研究課題の柱である植民都市社会の女性の実証研究を実施し2冊の論文集を出版した。ここで、17世紀後半から18世紀半ば以前までの「商業」の時代と認識される次期に、居留地を中心として展開した会社の植民都市建設事業を会社史料から実証検討した結果、女性植民事業に会社が果たした役割と理想をもとにした計画が明らかとなった。19世紀半ば以降のイギリス帝国期のインド都市社会との接合・変容の状況を長期の時間軸で分析するため、領主としての東インド会社の植民地統治、さらに植民エージェントの役割を史料から明らかにし、帝国形成のプロセスに焦点をあてた議論を展開した。
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