研究課題/領域番号 |
26370878
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
森原 隆 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70183663)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | フランス外交 / 絶対王政 / アメリカ独立戦争 / ヴェルジェンヌ / ショワズール / フランス革命 |
研究実績の概要 |
1.前年度に引き続き、ヴェルジェンヌ外務卿時代の外交政策に焦点を当て、ヴェルジェンヌに関する伝記、評伝などの分析や、ヴェルジェンヌ個人の書簡や手稿史料などを手がかりにヴェルジェンヌの人物像に関する分析を進めた。 2.フランス外務省文書のうち、外務卿府に関わる文書史料の時系列・地域別・内容別の系統分類を行い、全体の見取り図を作成し始めた。これまで17世紀後半から18世紀前半まで渉猟した関連文書の読解を進め、革命期にいたるフランス外務卿府史に関する包括的な事実確認や形成の過程を少しずつ綿密に辿る考察を進めている。 3.昨年、近世スペイン史研究者として知られるフランス社会科学高等研究院のJ.-F.ショーブ教授が来日し、講演やシンポジウム活動を当方で開催したが、本年はその活動やショーブ氏の研究業績などを振り返り、著作を読みすすむ中で、近世スペインの政治や文化がフランスに与えた影響の大きさを再認識した。スペインに研究出張をおこない、宮廷のおかれたマドリードや南部アンダルシア地方の中心都市、セヴィーリヤ、コルドバ、カディスなどの外交や貿易関連の施設を訪問し、資料の調査とともに研究文献の渉猟や調査をおこなった。フランス外交の意味や意義を検討するため、今後はさらにグローバルな視野で、対オーストリア、対イギリス、対ロシア、対東欧などの問題も検討しなければならないと考えている。 4.1780年代の対アメリカ外交に焦点を当て、とくにアメリカ独立戦争への参加にいたる経緯を、外交文書の分析から追跡調査を試みた。とくにこの時期は多くの外交書簡がやり取りされており、とくにこのヴェルジェンヌに関する史料の分析や検討に多くの時間を費やした。またそれ以前のショワズール時代などとの比較考察をあわせて行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定していた研究文献の入手が遅れているため、研究計画が若干当初の予定より遅れている。本年度はそれを急ぎたい。予定していたフランスへの研究出張が、テロ等の影響で困難になり延期した。本年度は、外国出張を2回程度行い、グローバルな観点から近世フランス外交の検討を行いたい。
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今後の研究の推進方策 |
今後、また平成28年度の研究計画としては、以下のとおりである。 1.上記の史料調査・分析を継続して行いたい。 2.上記の個別テーマについて研究論文の執筆と報告書の作成に取り掛かりたい。フランスの外交政策全般について考察を深めるために、さらにフランスおよびフランス外交上重要な地域へ研究出張を行い、研究文献の渉猟と調査を進めてゆきたい。 3.研究の最終年度に当たるので、本研究の総括となる研究報告会やシンポジウムなどを開催したい。とくに、研究代表者は、所属機関・所属研究所において、「EU・ヨーロッパ連合」の共同研究組織に参加しているので、本研究における近世フランスの外交政策がヨーロッパ全体に与えた影響などに着目して、比較考察し、総括を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた研究図書の購入が遅れたため、図書の購入費を先送りした。予定していたフランスへの研究出張がテロ等の影響で困難になった。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は、研究図書の購入を予定通り実行したい。外国出張も2回に分けて予定通り実行したい。
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