研究課題/領域番号 |
26370888
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小杉 康 北海道大学, 文学研究院, 教授 (10211898)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 考古学 / 縄文文化 / 続縄文期 / 海獣狩猟 / 礼文華遺跡 / 小幌洞窟遺跡 / 銛頭 / 続縄文土器 |
研究成果の概要 |
北海道虻田郡豊浦町に所在する礼文華遺跡の発掘調査と出土資料の分析によって、1) 集中的活動域としての遺跡の範囲、2)中心的活動域と遺跡構成、3)小幌洞窟遺跡との関係を検討し、イルカを狩猟した縄文文化続縄文期の集落遺跡の実態を解明できた。 また、本州以南の地域では水稲耕作を行う弥生文化が展開する時期に、その強い影響を受けながらも、漁撈具の銛頭や土器群構成において在地的な技術と融合させながら、縄文文化の伝統を変容しながらも保持する点を明らかにできた。
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自由記述の分野 |
考古学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
続縄文期は、従来「続縄文時代・文化」として北海道独自の時代区分・考古文化として理解されてきた。しかし、その集落構成と生業活動の実態、土器や漁撈具に見られる伝統的な技術の継承についての具体的な検討の結果、本州側の弥生文化と新たな関係を築きながらも、縄文文化の伝統的な生活様式の発展した考古文化であるとの理解に達した。その意味で縄文文化続縄文期という認識、呼称がより適切である。歴史教科書における北海道地域の人類史を再検討するきっかけになる研究成果である。
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