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2014 年度 実施状況報告書

大宰府管内出土陶硯の科学分析的研究

研究課題

研究課題/領域番号 26370914
研究機関九州歴史資料館

研究代表者

小田 和利  九州歴史資料館, その他部局等, 研究員 (60554904)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード陶硯 / 定形硯 / 転用硯 / 大宰府史跡
研究実績の概要

平成26年度は研究の初年度であり、大宰府史跡出土陶硯を主体に資料収集を行った。
資料収集に際しては、当館が刊行している『大宰府政庁周辺官衙跡』報告書作成時の陶硯抽出資料をもとにして、データ入力作業員による資料収集を行った。
収集した陶硯の点数的には、大宰府政庁跡198点(定形硯24点・転用硯174点)、大宰府政庁周辺官衙跡825点(定形硯246点・転用硯579点)、学校院跡1点(定形硯1点)、観世音寺76点(定形硯21点・転用硯55点)の計1100点である。カード化した陶硯資料は、当館が刊行した報告書掲載分の定形硯・転用硯である。なお、陶硯のデータ入力は、平成27年度に一括して行うこととしている。
また、大宰府政庁周辺官衙跡の日吉地区・大楠地区においては、日吉地区官衙跡で定形硯16点・転用硯47点を、大楠地区官衙跡においては30点の定形硯・42点の転用硯を新たに確認・抽出している。従って、当館が2011年に刊行した『大宰府政庁周辺官衙跡Ⅱ-日吉地区-』においては、「硯の総数46点に対し、定形硯は32点で69.6%、転用硯は14点で30.4%と定形硯が転用硯の2倍以上を占めている」としたが、訂正する必要が生じた。当初、大宰府史跡全体の陶硯数は1000点程と見込んでいたが、すでに100点を超え、最終的には1500点以上になるものとみられる。
平成27年度は、大宰府管内(九州)出土陶硯の資料収集及びカード化・データ入力を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画していた大宰府史跡出土陶硯(約1000点)の資料収集及びカード化を完了した。加えて、新たに100点程の陶硯を確認・抽出した。

今後の研究の推進方策

次年度(平成27年)は、大宰府管内(九州)出土陶硯の資料収集・カード化・データ入力作業を計画している。また、当館のX線CTスキャナ・高倍率顕微鏡を使用した研面の擦過痕跡の観察を行う。
最終年度は、構築したデータベースをもとにした『西海道官衙遺跡等出土陶硯集成』(仮題)の刊行、文字と陶硯に関連した企画展の開催、関連講座等を行い、研究成果を広く公開することとしている。

次年度使用額が生じた理由

赤外線カメラレンズ・記録媒体等の物品を購入しなかったため、物品費の未使用額が生じた。大宰府史跡出土陶硯の収集は、比較的たやすくできたため、人件費をそれほど必要としなかった。

次年度使用額の使用計画

次年度(平成27年)は、赤外線カメラレンズ・モバイル型PC・記録媒体等の物品を購入する予定である。大宰府管内出土陶硯の収集作業には、作業人員を増員して、資料収集・データ入力作業を行うことで対処する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2014

すべて 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [学会発表] 大宰府防衛体制と鞠智城2014

    • 著者名/発表者名
      小田和利
    • 学会等名
      鞠智城東京シンポジウム
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      2014-07-27
  • [図書] 歴史考古学論集2016

    • 著者名/発表者名
      小田和利
    • 総ページ数
      500
    • 出版者
      同成社
  • [図書] 日本の史跡 大宰府跡・水城跡・大野城跡2016

    • 著者名/発表者名
      小田和利
    • 総ページ数
      210
    • 出版者
      同成社

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公開日: 2016-05-27  

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