本研究の目的は、深刻化する雇用問題に対処が迫られる地域労働市場において、地域資源の再編成、柔軟な労働市場形成に向けた地域外との連携強化を通じた起業を含む新たな仕事の創造などを企図するコミュニティ経済開発政策(CED)の構築を行うことにある。CED政策とは、コミュニティをベースとした経済メカニズムを起動し、働く場の確保・創出を核に地域の労働市場改革を促すことで地域社会の発展を企図する地域政策で、起業、まちづくり、教育といった側面をも包摂した統合的アプローチである。本研究では、欧州での経験を分析・検討を行うとともに、わが国地域経済が直面する地域労働市場改革に向けた具体的な政策提案をおこなった。
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