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2017 年度 実績報告書

近代的人格の再編と社会秩序

研究課題

研究課題/領域番号 26380006
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

大屋 雄裕  慶應義塾大学, 法学部(三田), 教授 (00292813)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2019-03-31
キーワード個人 / 人工知能 / 責任 / パーソン論
研究実績の概要

人工知能(AI)の発展が社会にもたらす影響につき、急速な技術進歩によってその意義が増し、社会的・国際的な検討課題として関心が強まっている状況を踏まえ、特に近代の法・政治システムの基礎となっている人格の自律性との関係から分析する作業を進めた。「理性的に決断する個人」というモデルはもはや採用しがたいという認知科学の主張、技術進化によって複雑な物を複雑なままに扱えるのであれば近代社会のような単純化を行なうべきでないとする複雑系科学からの主張を重視して調査・検討を行ない、総務省・AIネットワーク社会推進会議など学際的な検討の場を活用して研究を進めた。
研究の結果については複数の論文(有斐閣からの論文集掲載、弘文堂からの論文集掲載、論究ジュリスト掲載論文)のほか、国際シンポジウム「AI and Society」(2017年11月)、パーソナルデータ+α研究会シンポジウム「AI社会における『個人』とパーソナルデータ:近代とシンギュラリティのあいだで?」(2018年3月)などにおいて公表した。加えて、ドイツから刊行予定の論文集、日仏共同研究を元にSpringerから刊行予定の論文集に収録される予定の英語論文を執筆した(受理済み)。
研究にあたっては、自動車の自動運転において事故が発生した場合の責任分担のあり方などを例にした法学的な分析と、動物の権利論など法哲学・倫理学的な分析との関係を明らかにし、この問題の新たな意義と今後に向けた検討の視角を明らかにするよう務めた。

  • 研究成果

    (13件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件、 招待講演 3件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 確率としての自由:いかにして〈選択〉を設計するか2018

    • 著者名/発表者名
      大屋雄裕
    • 雑誌名

      談

      巻: 111 ページ: 35-56

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「超人」としてのAI・ロボット2018

    • 著者名/発表者名
      大屋雄裕
    • 雑誌名

      TASC Monthly

      巻: 507 ページ: 13-18

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 外なる他者・内なる他者―動物とAIの権利2017

    • 著者名/発表者名
      大屋雄裕
    • 雑誌名

      論究ジュリスト

      巻: 22 ページ: 48-54

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「権利の本性」からナッジへ:人格と自己決定の限界2017

    • 著者名/発表者名
      大屋雄裕
    • 雑誌名

      NBL

      巻: 1100 ページ: 12-15

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 間接化する権力と法:成原慧『表現の自由とアーキテクチャ:情報社会における自由と規制の再構成』2017

    • 著者名/発表者名
      大屋雄裕
    • 雑誌名

      法哲学年報

      巻: 2016 ページ: 119-124

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 裁判過程・司法判断におけるAIの可能性2017

    • 著者名/発表者名
      大屋雄裕
    • 雑誌名

      ビジネス法務

      巻: 2018/2 ページ: 92-93

    • 査読あり
  • [学会発表] Dashcams, Surveillance, and Privacy2018

    • 著者名/発表者名
      Takehiro OHYA
    • 学会等名
      Surveillance, Privacy, and Civil Society
    • 国際学会
  • [学会発表] 自由と幸福の現在:ナッジとその先にあるもの2017

    • 著者名/発表者名
      大屋雄裕
    • 学会等名
      日本社会学理論学会
    • 招待講演
  • [学会発表] Necessary Framework to Avoid Liability Gap2017

    • 著者名/発表者名
      Takehiro OHYA
    • 学会等名
      AI and Society
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] AI and Data-based Economy: how can we avoid the monopoly of personal information?2017

    • 著者名/発表者名
      Takehiro OHYA
    • 学会等名
      The 16th Korea-Japan Millennium Forum
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 裁判の原点2018

    • 著者名/発表者名
      大屋 雄裕
    • 総ページ数
      248
    • 出版者
      河出書房新社
    • ISBN
      978-4309625096
  • [図書] ロボット・AIと法2018

    • 著者名/発表者名
      編著 弥永真生、宍戸常寿(大屋雄裕、工藤郁子、山本龍彦他13名)
    • 総ページ数
      328
    • 出版者
      有斐閣
    • ISBN
      978-4-641-12596-4
  • [図書] AIがつなげる社会2017

    • 著者名/発表者名
      編著 福田雅樹、林秀弥、成原慧(大屋雄裕、宍戸常寿、山本龍彦他20名)
    • 総ページ数
      404
    • 出版者
      弘文堂
    • ISBN
      978-4-335-35712-1

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公開日: 2018-12-17  

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