平成26年度には、憎悪表現の規制をめぐる憲法上の問題のうち、アメリカとカナダの規制をめぐる議論を整理して論文としてまとめたうえで、憎悪思想に基いて暴力行為に従事するテロ組織に対する規制をめぐる憲法問題にも焦点を当て、その検証結果を論文としてまとめた。平成27年度には、アメリカの公共交通機関における憎悪表現広告の規制をめぐる一連の訴訟の動向の分析を行った。平成28年度は、「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」(ヘイトスピーチ解消法)が制定されたことを受け、同法の憲法上の問題点を検証し、学会報告を行ったほか、英語の論文も公表した。
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