研究課題
基盤研究(C)
本研究は、民法の債権法改正に代表される民事立法の進展が行政法総論及び行政法各論に与える理論的な影響を評価するとともに、これに対応するためどのような自己革新が必要となるかについて研究したものである。総論分野では、行政法上の利益と私法上の権利の比較、行政訴訟と民事訴訟の関係等について扱い、各論分野では、文化財保護法、土地区画整理法等について取り上げた。
行政法
日本の法制度は大陸法的な公法・私法二元論に起源をもち、行政法は民事法から一応区別されつつそこから少なからぬ影響を受けている。本研究により、例えば、原発訴訟をめぐる行政訴訟と民事訴訟の役割分担、土地区画整理のような私法上の権利を集合的に処理する行政作用について、公法と私法の関わり合いを分析するための視座を提供することができたと考えられる。