研究課題/領域番号 |
26380054
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
福嶋 敏明 神戸学院大学, 法学部, 准教授 (80461010)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 憲法 / 信教の自由 / アメリカ合衆国 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、アメリカ連邦最高裁における「信仰行為二分論」の形成過程を分析・検討すること、より具体的には、(1)「信仰行為二分論」に対する植民地・憲法起草時代における信教の自由論の影響(研究課題(1))、(2)連邦最高裁における「信仰行為二分論」の形成過程(研究課題(2))を明らかにすることにある。 このうち、本年度は、研究課題(1)に関する資料の収集・分析を中心に研究を進めた。資料の収集については、当初の計画通り、トマス・ジェファソンに関する一次資料・二次資料の収集を重点的に行った。そのうえで、資料の分析については、最初期の連邦最高裁における「信仰行為二分論」の形成に重要な影響を与えた文書である、1802年にジェファソンがダンベリ・バプティスト教会に宛てた書簡の意義を明らかにすることを最優先課題とし、同書簡およびジェファソンに関する一次資料・二次資料の分析を重点的に行い、ジェファソンの思想全体における同書簡の位置づけや当時の政治状況・宗教状況などをも踏まえつつ、同書簡の内容・意義について検討を加えた。 また、上記の研究課題(1)に関する作業と並行して、研究課題(2)に関しても基礎的な二次資料を中心に資料の収集を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究計画では、研究課題(1)について、本年度中に資料の分析に一定の目途をつけ、本年度末までに研究論文の執筆に取り掛かる予定であったが、結果的に本年度中に研究論文の執筆に着手することができなかった。これは、資料の分析を具体的に進めていく過程で、新たに検討・分析すべき課題が生じ、かかる課題について追加的に資料の収集・分析を行わなければならなくなった結果、全体として資料の分析に若干の遅れが生じたことによるものである。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、まず、研究課題(1)について、資料の分析の遅れを取り戻し、できるだけ早い段階で資料の分析に一定の目途をつけ、研究論文の執筆に取り掛かることにしたい。 そのうえで、研究課題(1)に関する作業に一定の目途がついた段階で、研究課題(2)について、資料の収集・分析を本格的に開始することにしたい。 なお、2015年度には、国内では入手困難な資料を収集するために、アメリカ合衆国の研究機関等への出張を実施するようにしたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
国内で収集することを予定していた資料の一部(図書を含む)について、国内で収集することが困難であることが判明したため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度に生じた次年度使用額については、2015年度中に資料収集のための海外出張を行うことを予定しているため、その際の資料収集の費用に充てることにしたい。 2015年度の研究費については、当初の計画通り、図書を含めた資料の収集、研究会参加のための国内出張、資料収集のための海外出張の費用などに充てる予定である。
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