研究実績の概要 |
本年度は2つの論稿を準備し、これらはいずれも近々公刊される予定となっている。 第1は、"New Relationship between the United Nations and Regional Organizations in Peace and Security: A Case of the African Union,"in S.Hamamoto, H.Sakai, A.Shibata (eds.), " L'etre situe" Effectiveness and Purposes of International Law: Essays in Honour of Professor Ryuichi Ida (Brill, forthcoming)であり、本研究の中心テーマの一つである地域的機関の活動に焦点を当て、アフリカ連合と国連の関係とそれに関連する実行を分析したものである。 第2に、「国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)と日本」秋葉剛男・村瀬信也編『国際法の実践-小松一郎追悼』(信山社、2015年刊行予定)所収であり、これは、日本の自衛隊が参加している国連PKOのUNMISSの活動とその法的根拠を検討したうえで、日本が参加し活動する際の国内法制度上の問題点につき、具体的な事件を取り上げながら分析したものである。UNMISSは、任期途中に任務の変更を行い、PKO史上初めてすべての任務につき国連憲章第7章に基づく「必要なあらゆる措置」を認められたことから、国連PKOの新たな展開現象の一つとしてその分析は本研究の実施において実証的な重要性を有する。
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