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2015 年度 実施状況報告書

国際機構相互の協働関係に関する理論モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 26380065
研究機関青山学院大学

研究代表者

阿部 達也  青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (80511972)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2019-03-31
キーワード国際法 / 国際機構法 / 国連 / 化学兵器禁止機関 / 化学兵器 / シリア
研究実績の概要

国際機構相互の協働関係について、化学兵器禁止機関(OPCW)と国際連合を取り上げて研究を進めている。
研究のために不可欠な資料を広く国内・国外で収集するとともに、OPCW執行理事会第81会期に出席してOPCWにおける議論を把握し、技術事務局職員および各国関係者から意見を聴取した。
研究の成果として、日本軍縮学会2015年度研究大会において「シリアの化学兵器廃棄」というタイトルで報告を行った。具体的には、シリアの化学兵器の廃棄開始に至る背景、廃棄の枠組みについて概略を説明したのち、廃棄に向けた5つの課題(技術的課題、組織的課題、資金的課題、法的課題、政治的課題)に対してOPCWと国連がどのように取り組んできたのかを検討した上で、申告の不備、生産施設の廃棄、遺棄化学兵器の問題が未解決のまま残されていることを指摘した。この報告を通じて、一方で国際機構相互の協働関係が実際に機能しており、他方でこの協働関係にはいくつかの問題があることを明らかにした。学会報告に加えて、日本軍縮学会編『軍縮辞典』に掲載の用語16項目を執筆した。
今後はさらにシリアにおける化学兵器の使用の問題とシリアの申告の不備についてのOPCWと国連の対応について考察を深めてゆく計画である。また、この点に関連して、化学兵器禁止条約のチャレンジ査察制度の有用性について再検討する必要を認識しており、条約の起草過程を含めて掘り下げた研究を行ってゆくことを考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究成果の一部を学会報告の形式で発表することができたため。

今後の研究の推進方策

本研究課題について、引き続き文献・資料の収集、OPCW締約国会議・執行理事会への出席、研究者・実務家との意見交換などを通じて研究をさらに進めてゆくこととしたい。

次年度使用額が生じた理由

予定していた国外出張が学内業務の関係で実現しなかったため。

次年度使用額の使用計画

国外出張の計画を増やしかつ当該計画を実現させる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] シリアの化学兵器廃棄2015

    • 著者名/発表者名
      阿部達也
    • 学会等名
      日本軍縮学会
    • 発表場所
      拓殖大学
    • 年月日
      2015-04-11 – 2015-04-11
  • [図書] 軍縮辞典2015

    • 著者名/発表者名
      日本軍縮学会編
    • 総ページ数
      531
    • 出版者
      信山社

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公開日: 2017-01-06  

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