国際立憲主義の新たな地平を開拓すべく、国際法における「時間」の意味を洗い直すための研究を行った。その手始めとして、これまでの国際法史の研究を体系的に研究し直し、それら先行研究において「正義」の要素が十分に取り込まれていないとの認識が得られた。それはまた、国際立憲主義においても欠落している要素であり、「時間」の意味と「正義」の要素とを結節させることにより、国際法史研究と国際立憲主義とを有機的に関連づけられることが確認された。資料文献研究が中心となったが、とくに平成28年後半からは、ハイデルベルクのマックス・プランク研究所に2度滞在し、有意義な共同研究を実施できた。
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