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2016 年度 実績報告書

知的障害者等の取調べに対する法的規制~イギリス法に基づく立会い制度論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 26380100
研究機関関西学院大学

研究代表者

京 明  関西学院大学, 司法研究科, 准教授 (90513375)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードイギリス / 供述弱者 / 知的障害者 / 被疑者取調べ / 適切な大人 / 立会い
研究実績の概要

(1)最終年度に実施した研究の成果
最終年度である平成28年度においては、研究実施計画に即し、前年度以前からの文献調査及び国内の取調べ立会い試行に関する実施状況等の調査をふまえつつ、これにさらに平成27年度におけるイギリスでの在外研究の成果も加えて、主に以下のような研究活動を行った。
まず、第25回刑事司法研究会(2016年7月10日、龍谷大学)において「イギリス刑事司法の現代的展開」とのタイトルで、主にイギリス刑事司法の最新状況を紹介する研究発表を行った。次いで、第3回比較刑事訴訟法研究会(2017年2月24日、関西学院大学・梅田キャンパス)において「要支援被疑者の供述の自由~留学以降の成果もふまえて」とのタイトルで、主にイギリス法から日本法への示唆を検討する研究発表を行った。さらに、2017年3月7日~13日にわたってイギリスでの現地調査を実施し、理論と実務の両面からイギリスでの問題状況について認識を深めることができた。なお、最終年度における学会発表及び公表論文等の詳細については、後掲のとおりである。
(2)研究期間全体を通じて実施した研究の成果
研究期間全体を通じては、イギリス法が従来から抱えていた二つの運用上の問題点、すなわち、(1)障害の有無の判定が困難だという問題、及び(2)取調べ立会いのための人的資源の確保という問題について、後者(2)についてはボランティアの活用によりかなりの程度解消し得ているものの、さらに次の課題として援助の質の確保という問題に直面していること、他方、前者(1)については未だ問題を十分に解決し得ていないことを明らかにすることが出来た。これらは、今後日本において立会いの試行を発展的に拡大させていくうえでも避けて通ることができない重要な課題であり、具体的・実践的な立会い制度論を構築していく上できわめて有益な示唆が得られた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] ポーツマス大学/刑事司法研究所(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      ポーツマス大学/刑事司法研究所
  • [雑誌論文] Youth Justice in Japan2017

    • 著者名/発表者名
      Tom Ellis & Akira Kyo
    • 雑誌名

      Oxford Handbooks Online

      巻: - ページ: 1-44

    • DOI

      10.1093/oxfordhb/9780199935383.013.65

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 平野龍一博士の控訴審構造論2017

    • 著者名/発表者名
      京 明
    • 雑誌名

      近畿大学 法学

      巻: 64 ページ: 56-73

  • [学会発表] Net widening or diversion? Reassessing youth justice in Japan2016

    • 著者名/発表者名
      Tom Ellis & Akira Kyo
    • 学会等名
      British Society of Criminology
    • 発表場所
      イギリス・ノッティンガム・Nottingham Conference Centre
    • 年月日
      2016-07-06 – 2016-07-06
    • 国際学会
  • [図書] リーディングス刑事訴訟法2016

    • 著者名/発表者名
      川崎英明・葛野尋之(編著)
    • 総ページ数
      432頁。京は第11章「別件逮捕・勾留」(138-152頁)を単独執筆。
    • 出版者
      法律文化社

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公開日: 2018-01-16   更新日: 2022-02-16  

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