研究実績の概要 |
本年度は、在京米大使館のインテリジェンス活動に関する一次資料の収集に力点を置いた。米国メリーランド州カレッジ・パークにある米国立公文書館を以下の日程で、訪問し、資料の収集をした。第1回平成26年4月30日から5月5日、第2回平成26年8月12日から8月18日、第3回平成26年9月3日から9月8日、第4回平成26年12月29日から平成27年1月5日である。 平成26年度の資料収集では、おもに、在日米大使館が作成し、また、本省へ送付した電報を収録したJapan; U.S. Embassy, Tokyo; Classified General Records, 1952-1963 RG84である。このシリーズは、総数にて120ボックスほどあるが、今年度は、1952年のBox1からBx7を中心として、約2万ページにのぼる文書を収集した。その他、RG59 Decimal Files 1950-54, RG59 General Records Relating to Atomic Energy Matters, 1948-1962 Box 406, RG218 Chairman's File General Bradley 1949-53, RG218 Geographic File 1951-53 Box 28のうち、1952年に関連する部分の資料を収集した。 これとは別に、平成26年9月、『日米安保条約と事前協議制度』を弘文堂より上梓した。同書は、本研究をおこなう基礎となった書籍で、事前協議制度について、従来の解釈を覆す重要な意味を有している。同書をきっかけとして、在京米大使館のインテリジェンス活動への関心を深め、さらに、事前協議制度の原型を探るのに必要な資料を収集することができた。
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