研究課題/領域番号 |
26380190
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
BOYD J・PATRICK 青山学院大学, 国際政治経済学部, 准教授 (50449328)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 日本政治 / メディア / 政権交代 / ハネムーン効果 |
研究実績の概要 |
ヒューマン・コーディングによる新聞記事の内容分析を行うため、ヒューマン・コーディングのためのルールを定めるコーディング・マニュアルの作成が、最初の課題であった。初期の2年で、コーディング・マニュアル用に、細川政権、鳩山政権、現在の安倍政権の三事例の研究を続け、すべての事例に共通する内閣のイメージと政策位置・実績を評価するコードを揃えた。同時に、研究対象とする新政権発足後の6ヶ月の該当記事を収集した。この作業を行うため、該当記事を3大紙(朝日・毎日・読売)の記事データベースからダウンロードし、コーディング用に電子ファイルとして整理し、保存した。3000を超える記事データベースを完成した。ファイルの収集・整理作業を行う博士課程の大学院生を研究補助者として7名採用した。次に、ヒューマン・コーディングを実施するため、同7名にコーダーとして、上記コーディング・マニュアルで定めたコーディング方法の訓練を2週間で行った。本年度の所属研究機関の変更に伴い、研究代表者に新しい業務(担当科目など)が発生し、一時的に本研究に集中することが困難となり、研究補助者の取り扱い等の諸手続きを再確認する必要も生じた。このことによって、ヒューマン・コーディング実施の開始ができず、コーディング・マニュアルの改訂や記事データベースの管理のみが進み、補助事業期間延長を申請した。尚、「内容分析」訓練を受けた研究補助者である大学院生がほぼ全員本研究への参加継続を希望しており、補助事業期間延長で本研究を完成させることが可能になる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度の所属研究機関の変更に伴い、研究代表者に新しい業務(担当科目など)が発生し、一時的に本研究に集中することが困難となり、研究補助者の取り扱い等の諸手続きを再確認する必要も生じた。 研究補助者である大学院生の「内容分析」訓練が想定以上に時間がかかった。しかし、ほぼ全員本研究への参加継続を希望しており、補助事業期間延長が承認されれば、本研究を完成させることが可能になる。
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今後の研究の推進方策 |
本年度(平成29年)の作業として、ヒューマン・コーディングを実施するため、訓練済みの博士課程の大学院生を5名の起用を続け、上記コーディング・マニュアルで定めたコーディング方法で記事の一部をサンプルとし、複数のコーダーがコーディングし、コーダー間の信頼性を確認する。コーダー間の信頼性が確立されたら、収集済みの記事を全てコーディングする。すべてのコーディングを研究期間内完成する見込みである。ヒューマン・コーディング終了後、コーディング結果の集計や整理を行い、分析する。この結果を基に、メディア関係者のインタビューを行うための質問書を準備する。3大紙の新聞記者・編集者など20-40名を対象にインタビューを行い、政権交代後のメディアの内情を探求する。最終的には、日本政治学会や米国政治学会(APSA)の2018年度研究大会にて、研究の結果を発表し、論文としてまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
ヒューマン・コーディング実施の延期で研究補助者の人件費を本年度使用することがなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
最終年度となる次年度には、コーダーである研究補助者によってヒューマン・コーディング作業が行われるため、残っている人件費を使用する。
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