研究課題/領域番号 |
26380198
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研究機関 | 阪南大学 |
研究代表者 |
賀川 真理 阪南大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (10299018)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 第二次世界大戦 / F.D. ルーズヴェルト大統領 / ヘクター・ワタナベ氏 / 日系ペルー人 / M.プラド大統領 / 戦後補償 |
研究実績の概要 |
2014年度は、第二次世界大戦当時のアメリカとラテンアメリカの国際関係について研究を深めるため、図書の閲覧や論文を読み、新たに出版された書物については、先行業績として必要なため、購入準備を進めた。 さらに2015年3月には1週間ほどアメリカ・ロサンジェルスに滞在し、第二次世界大戦中に強制連行された父を追って、実際にペルーからアメリカに家族とともにわたったヘクター・ワタナベさんを訪ね、ご本人がテキサス州のクリスタルティで収容されていたときの記憶やその後のアメリカ生活についてインタビューをしたほか、彼の父が遺した本研究課題にかかわるメモや政府関係の史料、補償交渉の動向などが掲載された羅府新報、クリスタルシティの収容所での生活を余儀なくされた日系ラテンアメリカ人らの名簿やその後の行先などを見せていただいた。 またThe Japanese American National Museumに行き、第二次世界大戦中に強制収容された日系アメリカ人や日系ラテンアメリカ人に関する展示物を見学した。 このほかUCLAのResearch Libraryにおいて、コーデル・ハル国務長官の関連史料や戦時下のアメリカとラテンアメリカ諸国との関係、日系ラテンアメリカ人に対する補償交渉について書かれた論文や補償交渉について触れられた論文などを閲覧した。 これらについて、今後の研究期間内に行う成果発表に備え、できるかぎり文章としてまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
国外でのフィールド・ワークが主体の研究であるにもかかわらず、2014年度は家庭の事情によりまとまった研究ができず、予定していたインタビューに行く時間を十分に確保することが難しかった。 一方、国内においてできる範囲で先行業績についての文献検索を進め、必要に応じて閲覧および購入するなどした。
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今後の研究の推進方策 |
2015年の夏期休暇を利用して、ワシントンD.C.の議会図書館および国立公文書館に行き、関連史料を閲覧する予定であるほか、日系ラテンアメリカ人の強制送還に対する戦後補償を求めるCampaign for Justiceのメンバーで、補償交渉の中心的な存在となって活動されているグレース・シミズ氏と連絡を取り、できれば直接会って活動内容などを伺いたいと考えている。 同時に、まずは第二次世界大戦当時のアメリカとラテンアメリカ諸国との国際関係を分析したうえで、いつ頃からなぜ、ルーズヴェルト大統領がラテンアメリカに住む日系人らをアメリカに送還しようとしたのか、また当初から枢軸国で暮らしていたり捕まった戦争捕虜らとの交換要員として、日系ラテンアメリカ人を利用しようと考えていたのかどうかという点を解明し、論文にまとめたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
2014年度は、夏期および春期休暇中に渡米して研究調査をするべきであったが、十分な研究時間が取れなかった。年度末になったが3月末にようやく約1週間アメリカに滞在することができ、史料収集のほか、一人の方とのインタビューを行った。
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次年度使用額の使用計画 |
2015年度には、2014年度に実現できなかった日系ラテンアメリカ人に対する補償交渉に携わった方々へのインタビューと、アメリカ政府関連の史料を閲覧するために、ワシントンD.C.にある議会図書館および国立公文書館に行き、研究調査を続けたいと考えている。
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