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2016 年度 実施状況報告書

地域統合下の格差是正: 概念・規範・制度の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 26380215
研究機関専修大学

研究代表者

飯沼 健子  専修大学, 経済学部, 教授 (70384667)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード地域統合
研究実績の概要

理論面では、欧州を中心に提示されてきた地域統合の仮説を検討し、その整理を続けると共に、実証面の理解に見合った理論的分析枠組みを検討した。
更に、地域統合の横断的な理解に向けて、欧州・アジアについての専門的知識を得たほか、中南米の研究者とも意見交換を続けた。また、国家群の計量分析を用いて地域統合を理解するための専門的知識の提供を得た。欧州連合に関して、フランスの研究グループと連携を続け、次年度に行われる同国でのシンポジウムにて、二国間関係で一方が地域統合に加わることで起こる関係性の変化について報告する準備をし、同テーマで叢書分担章の執筆準備をした。このほか、地域統合における脆弱国家の位置づけについての視点を引き続き用いて類型化の可能性を探った。
実証的な各論としてASEAN地域統合のデータ・情報を収集した。先ずASEAN議長国を務めたラオスの外務省をはじめとする政府機関の部局に対して聞き取り調査を行い、そこから関係各国の在外公館や外務省・国際機関に聞き取り対象を広げた。特に、東南アジア地域統合の格差是正メカニズムのひとつとしてCLMVへの援助の実態把握に努めた。援助額自体は大きくないものの、域内協力の重要性が加盟国内で認識されており、援助規模とは異なる規範による国際協力の在り方を地域統合の枠内で検証した。また、東南アジア大陸部の地域統合がもたらすとされる連結性についての考察をまとめた。
以上を基に地域統合下の格差是正の概念、規範、政策アプローチについて、一端総括を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

質的・量的データ情報収集により実証研究を更に進められたこと、分析を進められたことから、研究活動はおおむね順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

実証的に一端行った総括に関して更に詳細な分析を行う。地域統合ガバナンス研究の特徴と位置づけについて新たな知見を探り、地域統合が各国の厚生との関係でどう位置づけられるのかを明らかにしていく。

次年度使用額が生じた理由

研究目的をより精緻に達成することを目指し、追加的な情報収集・分析を行い、更にシンポジウム・学会参加や論文投稿により客観的な意見を取り入れ、一層厳密な分析と研究成果を期すため。

次年度使用額の使用計画

シンポジウム参加、追加情報収集、論文校閲など。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) (うち謝辞記載あり 1件)

  • [国際共同研究] Aix-Marseille Universite(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      Aix-Marseille Universite
  • [国際共同研究] Universidade Federal de Pernambuco(ブラジル)

    • 国名
      ブラジル
    • 外国機関名
      Universidade Federal de Pernambuco
  • [雑誌論文] 地域統合下のタイ・ラオス・ベトナム国境地域の連結性2017

    • 著者名/発表者名
      飯沼健子
    • 雑誌名

      専修大学社会科学研究所月報

      巻: 642・643 ページ: 26-41

    • 謝辞記載あり

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公開日: 2018-01-16  

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