マッチングマーケットデザインはすでに広く現実社会で実装されており、価格メカニズムが使用できない状況での資源配分に有効な解決を与えてきた。その適用範囲をさらに拡大できれば希少資源をより公正かつ効率的に活用することができるが、そのためにはその理論的な基礎の深化と拡大が不可欠である。本研究はこれに資することを目指した。結果的に研究成果は既存メカニズムの再解釈にとどまったが、しかし歴史のおしえるところでは、このような既存知識の見直しが将来理論上の新規的展開につながり、それが新しい応用へと発展する可能性がある。
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