新自由主義の体制とその理念が、とりわけ北欧において、独自の形態をとり、新たな展開をみたことを踏まえて、その先に可能な、新しいタイプの自由主義経済思想の理念を探った。他方で新自由主義に対する批判は、フランスでは独特の観点からなされている。そのような批判を踏まえたとき、新しい自由主義の可能性はどこにあるのか。現代経済思想における、アマルティア・センの貢献「潜在能力アプローチ」や、最近になって飛躍的に台頭してきたキャス・サーンスティン等の「リバタリアン・パターナリズム」などの知見を踏まえて、自由主義の理念を再検討した。
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