本研究の目的は、可能な限り世界の多くの国々の所得分布データをすべて統合してひとつの大きな世界的所得分布を作成し、グローバルな所得不平等と貧困の推移を分析することである。このためには、世界各国について一人当たり所得水準と人口、更に国内の所得分布データが必要である。本研究では、所得と人口に関しては2011年の国際比較プログラムの成果が盛り込まれた最新のデータセットであるPWT9.0(2016)を用いた。各国所得分布に関してはF.Solt の編纂にかかわるStandardized Inequality Database Ver5.1(標準化された世界所得不平等データベース)に依拠した。
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